GWに体験したことの追伸を。

このGWも私はヨメの実家にて滞在したのですが、滞在2日目のこと。
『今日お接待あるけど行く?』との問いに『なんじゃそれ?』としか答えることしか出来ず、とにかく付いていく事に。
クルマに私をはじめ子供たちとばあちゃんを乗せ、指示された場所へ向かうと何やら人だかりができていました・・・。

『この辺にクルマ止めて待っといて』の指示にわからずしばらく待っていました。
しばらくするとみんなが手に駄菓子を持って帰ってきました。また乗り込むと指示された場所まで向かう。また駄菓子を持って帰ってくる。なんのことかわからないままこの行動を繰り返しました。

ある時、『次は一緒に行ってみる?』と聞かれたので私はスゴク気になったので同行することに。その場所に向かう途中老若男女問わずいろんな人が集まって来て、みんなが向かうその場所とは!それは島の隠れキャラのように佇むほこらのようなところでした。
みんなはそこにたどり着くと、賽銭箱にお賽銭を入れてお祈りをし、その前に置かれた小皿に盛られた駄菓子を各々持って帰っていく。その行為をそれぞれのほこらを回って繰り返しているのです。ある時は小高い山の上のところだったり、海沿いのわかりにくいところだったり、島のあちこちをひたすら回り続けるのです。

私は経験したことのないこの『お接待』に衝撃を覚えました。

その後ネットで調べてみたのですが『お接待』とは四国八十八所巡りの『お遍路さん』と関係があるらしく、四国の地元の方々が霊場を回る『お遍路さん』に飲み物や食べ物あるいは寝る場所なんかを提供したりすることを『お接待』というようです。『お遍路さん』は巡礼をする神聖な存在だし、その方々に『お接待』をすることで地元の方々の意志も『お遍路さん』と一緒に巡礼しているということになるのだそうです。

ヨメさんが生まれ育ったこの島の中でも八十八所巡りのようなことができるようなので、このことに由来しているのかもしれませんね。

本格的な人は歩いて回っていましたが、子供たちは『お菓子をもらえる!』ってな感じのイベント的なノリで小中学生は自転車に乗ってみんなで島中を回っていたりしていました。ウチの子供たちも宝探しのような感覚でいましたしね・・。おかげで段ボール箱2つが一杯になるくらいまでお菓子をもらっちゃいました。

ただナンギやなあと思ったのは自分もそうだったのであんまりエラそうにはいえませんが、大きなミニバンやSUVでほこらに横付けし、中から大きな子供が4〜5人飛び出てきてはダッシュでお菓子をさらって行ってはまた次の場所へと向かっていく。そんな光景を度々見かけました。

ある路地は軽自動車が対向で交わすのも大変な場所だったりするのですが、そんなところでもデカイSUVがお構いなしにガンガン入ってくるのです。
いくら時代の流れとはいえこれはやはり修行の一環だと思うわけです。私はかなりの違和感を感じました。
『キミら親も子もお構いなしかい!何も感じないんかい!』と。

この神聖で伝統的なイベントに私は感銘を受けたのですが、少数の心無い人たちの感覚にはほんと残念に思いました。もっと『お接待』をみんなにとって大事なものにできないものかなと。

クルマなんかでは回らず、家族みんなで歩いて回る。こっちのほうが健康的でゼッタイ良いとおもうんですけどねぇ。来年は息子と回ろうかなぁ!なんてね。